くろまめのスローフード4

私の郷里は九州山地を流れている川の支流の源にあります。
霧深いV字谷の集落、宮崎県西都市銀鏡(しろみ)です。
かつて人は尾根から尾根の山道を歩いて行き来していました。
ダムが出来、道ができてからは暮らしを文明の利器が助けてくれています。
今でも母は畑と花木の剪定が大好きでこの時間は猿や鹿や猪とご機嫌をとりあっています。
昭和30年代の「地区の記念祭」の料理や「婚礼の御膳」も再現してみたいと思います。
我が家の菜園でとれたお野菜で母の味を再現することがとても楽しいです。




 畑の安納芋で畑の黒豆を包んで(2013.12.31)

  往く年よ ありがとう!!      芋きんとんには、サフランも甘味料も一切使っていません。 安納芋は干していたことで甘みが一層増していて、蒸かすとオレンジ色になるものもありました。 潰すと、全体が明るいイエローになりました。黒豆は、やや甘くし、ふっくら煮にしました。 くろまめ流に家族(そらまめ・とらまめ)は、すっかりならされて(^^)満足しています。  おかげさまで2013年も楽しく食食しょくしょくすることができました。  来る年も「くろまめスローフード」を楽しんでいただけますよう よろしくお願いします。                                                      くろまめ

スープ   (2013.12.19)

     友人から北海道産のビーツをいただきました。  冬はなんてったってスープ。フウフウがいいですね。 (あ!「♪あったかいお部屋でカルピスだ」懐かしい。)  義母(とらまめ)が退院してからは、就寝前に「明日は何が食べたいですか〜」。 朝になると「今日は何が食べたいですか〜」と聞きます。  食事が美味しくいただけるようになり、最近では、「う〜〜ん なにがいいかなあ〜」 から「あれと、あれをこうして ちょっとね」と仕草も入ってきて、それは嬉しい顔をします。 食べたいものを、具体的に伝えてくれます。 嬉しいです。お互いに嬉しいです。  このビーツのときもそうでした。ビーツを見せて、煮ると赤い色が出てくることを話しました。 「スープがいいかねえ」「スープにしましょう!」と決まりました。    湯気の立つスープを前にして、「ロシア料理みたいね」と鼻腔をふくらませて飲んでくれました。 くろまめ流のスープでございます。  材料: ビーツ 1個      鶏モモ      大豆の水煮 (生協の あの小袋の あれでございます^^)      タマネギ      ニンニク  (畑のホワイト六片でございます^^)      ショウガ      人参      メークイン      ブラウンマシュルーム      スープセロリ (ベランダで育てているのでございます^^)    調味料: オリーブオイル・コンソメ固形・塩・ブラックペッパー   鶏モモの皮を剥いで一口大にカットしたものにショウガ汁をまぶして20分ほど置く。 Aフライパンにオリーブオイルで鶏モモを炒め、焼き目が付いたら取り出す。 B鍋にオリーブオイルで低温でホワイト六片を炒め、鶏モモと他材料を入れ、水を入れ、コンソメを 入れてコトコト煮るだけ。塩コショウは好みで加減。  ショウガ汁とショウガのスライスも入っているので温まりましたよ。 ビーツのやわらかい食感。タマネギのとろみ加減。メークインだけが形を残していましたよ(笑)。 赤い色は、しあわせを運んでくれました。ごちそうさまでした。

朝 いちばん   (2013.10.26)

深夜の地震に目覚めました。時計は2時11分でした。 福島県沖で・・・巨大地震の影響が現在も続いていると気象庁が発表していたが・・・。 そして台風は、我が町の同じ地区に住んでいる方々に避難を呼びかけていた。 明けて、静かに雨が降っています。 食卓に就いて、外の景色を見ました。私の指定席からの眺めです。 私、身長150aちょっと。田んぼは手すりの高さに線が引けました。     最近続いている ジュース(担当は夫「そらまめ」)をみんなで飲みました。 我が家では、冷凍バナナをヨーグルトに入れて食べるのが毎朝の習慣でしたが、 ある日、20本のバナナ(一房300円弱)が売られているのを見てからは、コレを 買うようになりました。コレを新聞紙の上にしばらく置いておきますと、皮に シミがポポポポって出てきます。シミのあるバナナは美味しいと言われています。 そのように良い状態になってきましたら皮を剥きます。 1aチ幅にカットして冷凍保存します。      材料は、 冷凍カットバナナ2本分・皮半分付きリンゴ2個・ヨーグルト150g・水少々・レモン汁数滴。 ミキサーにかけるとスムースに回ります。(01年製のものですがいい仕事をしてくれます)      バナナを冷凍することで、氷は不要。蜂蜜などの甘味は全く不要。リンゴ抜きでも甘い。 リンゴの皮付きは、若干喉越しに抵抗があります。 ジュースというよりは、スムージー。 下↓写真は、ある日の小松菜を加えたスムージーです。(冷凍バナナ・リンゴ・小松菜・レモン汁)          よろしかったら iroiro お試しあれ〜〜〜 ^^/

 租矢抜(ソヤヌキ)の川で釣った鮎じゃげな (2013.10.15)

同郷の好太郎さんが青柚子と一緒に送ってくださいました。 「宅急便!!」については、「投稿」の10月11日の記事を読んでくださいね〜(^^) 租矢抜は、私の実家があるところです。 村の男の子たちは昔から魚釣りが大好きでした。 学校から帰ってくると、すぐに川へ突進していました。釣果を競っていたようです。 祖母は兄の釣果を楽しみに待っていました。私は川魚が苦手でどうしても食べることが 出来ない子でした。実は今でも「鮎の塩焼き」が出ると、必ず他の人に食べてもらって いました。それが10月11日をもって「川魚を食べれるようになった記念日」になりました。 「租矢抜の川で釣りあげました」。この言葉の吸引力に驚いています。 先ずは焼いていただきました。そして本日は、から揚げにしていただきました。     油の中で泡が激しく立ち、しだいに弱くなっていくまでの間、不思議な幸福感の中にいま した。      食感は、メヒカリのから揚げに似て、もっちり感がありました。  揚げたてのままをいただきました。最後の一尾に、青柚子を絞っていただきました。  青柚子は絞って冷蔵庫に入れています。絞り香に ふるさとがまた思い出されます。 なんにでも絞り汁をかけていたこと、皮をすりおろしていたことなどなど・・・・・・。   私はいまだに鰻を食べれません。うなぎ屋さんに行くときは、親子どんぶりか釜飯をいただ いています。みなさんに「どうして?」と不思議がられます。訳は、たぶんですが・・・昔 はたくさん鰻がとれたので(今から思うと贅沢な話ですが)、たくさんの鰻を見てその姿に うんざりしたのかも知れません。鰻の顔が描けます(笑)。 あの頃の川は水流もあり清んでいました。大人に混じって男の子たちは夜に”しかけ”に行 き(カセバリとか言っていたような??不確かですが)朝にはその場所に鰻がかかっている か期待に胸を膨らませて見に行っていたような??。学校で眠る子がいたとしても、先生は 寛大であり(笑)。先生方は銀鏡に赴任されるとほとんどが釣り好き(注:銀鏡川にはさま ざまな魚がウヨウヨといってよいほどいました)になっていくのでした。周辺環境からして (よく遊びよく習いでしょうか^^)、まことにおおらかなものだったのです。  昭和20年代に生まれた村の子供たち。山と川の物語は深くて語りきれません。    注:魚の種類 鮎、ハエ?(鮠←はや?)、イダ(石斑魚)、アブラメ(アイナメの別称)、鰻(昭和30年 代あたりまでは、川遊びをしながら鰻を手づかみすることもまれではなかった)、マダラ( ヤマメ)、ゴロハチ、タカノクチ。

 母の梅漬け、あれから一年が過ぎました。(2013.10.08)

     ↑写真は、昨年9月帰省したときに母が持たせてくれた梅漬けです。  銀鏡では、梅は干さずに漬けるやりかたがほとんどです。梅は自宅の昔からの梅の木の実 が主流です。梅の品種については詳しいことは知りません。紫蘇汁に浸かっているので塩分 が少なくて済むのです。大量の紫蘇をよ〜〜く揉んでいますから紫蘇汁とともに防腐剤にな るのです。特長は、梅の香りです。この香りは、実際に梅を食べた人にしか伝わらないだろ うなあ(いえいえ、そう言い切りたい!)。そして、梅の色は、お米(銀鏡のお米は香りが あり、甘いです)のごはんの粒々の中に高貴な紫の色が目に飛び込んできます。お弁当をひ ろげたときのあのお日さまが当たるときのたまらなく美しい色。光が風にゆれると、紫はも っと美しく、深呼吸したくなるのです。 母は、大きな「かめ」の中から一粒一粒、ビンに移してくれました。「こん梅は、買った梅 の木の実ばい。大きな実じゃけど硬いからなあ。今年はよーできんかったとばい。持って行 くってやあ?えーとね?」私に何度も言いました。嬉しい顔ばしてビンに移してくれました。 母は、畑の野菜も大事に食べています。傷やサイズなど気にする理由もありません。ご先祖 様には、よく出来た(器量の良い)野菜をお供えしています。 梅漬けの「かめ」の周辺には、ラッキョウなどの保存食が「タル」に漬けられて並んでいま した。 このビンに入れた梅を見て、「すくねえ〜ね」と言いました。19歳で大家族の家にお嫁に来 てから、なににつけても大量だったので、刷り込み状態になっているのです。 「う〜ん 大丈夫よ〜 ゆっくりいただくから」と言ってもらってきたのでした。 家に持ち帰った梅に、我が家の畑の紫蘇(塩漬けをしていたもの)を足しました。 それからは2、3日おきに梅の汁が全体に回るようにビンを横に倒して紫蘇に到達するように グルグル回しました。紫蘇は防腐剤の役目をしっかり果たしてくれています。 先月の晴れの日、ビンから取り出して梅、紫蘇、梅汁(ガラス瓶に残し、ガラスのフタをして) に分けて、2日間天日干しと夜干しをしました。梅は真っ赤になり、とてもやわらかくなりま した。紫蘇はやや湿気を残すくらいになっていい感じです。     ↓大きなビンから小さなビンに住まいを移しました。          ↓ねっちりとした梅肉(写真右は、種です)ができました。    梅肉とジャコでおにぎりに。梅肉とニンニクとレタス、ベーコン、タマゴでチャーハンに。 梅肉とイワシの煮付けに。梅肉とオクラの和え物に。梅肉とキュウリの海苔巻きに。 麺類の漬け汁に。梅肉とチーズと夏野菜のサラダなどなど。とにかく”簡単おいしい”料理に 何回も使ってきました。蒸し煮、蒸し焼きのタレにもよく合いますよ〜。 お日様といい関係で”付き合って生きたい”なあ。 生きることに欲が出てきたごとありますばい。     ↓テレビを見ていて、真似っこしてみました。      * 訂正: 正しくは「ホエー(乳清)」です。  水切りの方法はいろいろあるようですね。(←ネットで検索おすすめします) 我が家では、水切りしたヨーグルトをクラッカーにのせて、朝食で食べきりました。 味は、カッテージチーズの味がしました。「ホエー」は、冷蔵庫内で日にちが経ち、とうとう 捨てました。ドレッシングにしてみたらどうだろうかと思いましたが・・・。    

「大豆粉+樫の実粉」のドロップクッキー (2013.9.23)

 大豆の粉を扱っているお店がありましたよ♪    レシピは『かぞくの時間』を参考にしました♪      ↓ ↓   ↓ ↓         基本材料の拡大↓ *基本材料の内、粉・砂糖・油 それぞれを変えました。    粉・・・大豆粉150g+樫の実粉50g=200g    砂糖・・きび砂糖     油・・・酸化ブロック製法の油使用 *基本分量は、それぞれ倍にして作りました。            写真左、電子オーブンレンジ150度で30分。 写真右、薄く伸ばして、180度で20分。   我が家は、旧式レンジです。どちらも上手に焼きあがりました。   味も香りも、コーンと大豆の相性がとってもいい(控えめに☆四つ)♪  「ステラおばさんのクッキー」のコーンフレークと比べて申しますのは、はなはだ はなはだでございますが〜、菜種油系は、口当たりがさっぱりとする感じがしました。 ドングリパウダーは”材料をつないで包み込む”のにすごい力を発揮してくれました。  お彼岸の日に「里山っ粉クッキーです!」とお供えすることができて先ず安心^^。  次回は、ドングリパウダー入りの「とろ〜〜りドレッシング」を作ってみようかな。  大豆や小麦などの食物アレルギーの方たちが使えるドレッシングができたらいいな。

第三の粉? パン業界では「大豆の粉」に注目しているらしい (2013.9.10)

 今夜たまたまテレビを見ていたら、大豆の粉を使った「大豆パン」が話題になっていた。 大豆は、小麦に比べて糖質は六分の一。食物繊維は六倍ということだった。美容と健康に 関心の高い女性ならではの発想で生まれた「大豆パン製造機」のことも紹介していた。    昨日「ドングリパウダー(樫の実粉)」のことを書いたばかり。  なんといい情報だこと! 「大豆の粉+樫の実粉(食感を変える)」で試してみようっと!  大豆の粉が見つからなかったら、黄な粉で試してみようっと!  そうだ、名付けて「里山っ粉」     そのこころは、「山のドングリ+里の大豆」                       以上、予告 終わりま〜〜す。    

「ドングリパウダー」を使ってゼリーを作りました (2013.9.9)

 「イベリコ豚」は、ドングリを食べているので肉質が良いらしい。  そして私、座敷豚は(^^)「す〜っと胃にやさしいシニア世代のおやつ」を作りました。 材料: 紅玉(4個 皮付きのまま使う))、干しブドウ(1カップ程をぬるま湯に浸して     おく。鍋で煮るときは戻し汁ごと入れる)、シナモン(適量)、オリゴ糖(甘味料     ならなんでも)、ドングリパウダー(大匙1〜2) @ リンゴ4等分し、オリゴ糖をかけ、水気が出てくるまで待つ。 A 鍋にパウダー以外の材料を入れて煮る。しんなりしてきたら火を止めて粗熱をとる。      B 煮汁を別の鍋に移して、ドングリパウダーを入れて、とろ火でゆっくり優しくかき混ぜる。   とろみが出たら素早く具に流し込む。底部に流れ込むように鍋底を傾けながら回す。 C タッパー(汁ごと入れて、深さが3cm以上あるものならOK)に移して、ゴムベラで面を   整える。粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やす。   注意)リンゴがクタクタにならないように煮過ぎない事(余熱でやわらかくなるので)。          宮崎県西都市銀鏡(しろみ)産の樫の実粉(ドングリパウダー)です。   写真のお皿は約20gです。パウダーの粒子をみていただきたいです。                製造者は「吉田ミエ」さん 宮崎県西都市          電話:0983−46−2319        500g入り  1200円です。        常温で保存。賞味期限は1年です。            銀鏡では、郷土料理として「樫の実ギャー・樫の実こんにゃく」という名前で 慣れ親しまれています。食感は、固めのゼリーと言っても良いでしょう。  私がもっとも興味を持ったことは樫の実粉(ドングリパウダー)にするまでの 製造工程(薪の暮らしの頃からの作り方)でした。このことについては、『銀鏡 の本『銀鏡神楽 ー日向山地の生活誌』から詳しく知ることができました。  それ以降はどうなったのか? 私の推量ですが、昭和50年代に入ると、家電の 普及に伴って労力が軽減され、「樫の実ギャー・樫の実こんにゃく」は、必要か ら少し遠ざかり、それでも村の行事のお膳には必ず添えられている。郷土料理と して存続し続けているのは、村の婦人部のみなさんのご努力のたまものだと思う。 昔ながらの食べ方を基本にした上で、オリジナルも研究されている。ふるさとを 離れて暮らす私にとっては、樫の実の粉で「なにか 新しい発見(加工食品)」が ないだろうかと思うことでふるさとに繋がっているような気がしている。それに してもドングリを拾う11月は寒い。それに「イノシシ」の出現に注意もしなければ ならないのだ。    次に興味を持ったことは、ドングリパウダーの成分・栄養です。 以下、*インターネットで検索しました。データーはウィキペディア。 * 68%が炭水化物、18%が脂肪、6%がタンパク質、ビタミンA、Cをはじめアミノ酸を   多く含みます。 * どんぐりから抽出されるアコニック酸は体内に蓄積された有害物質(重金属など)の   浄化・排出を促すデトックス効果がみられる。 * 最近では健康食品として見直されたことにより、大量生産されて市場に流通している。 * 長野県木曽地方等では、地域興しの一環としてドングリコーヒーを提供しているほか、   パンやクッキー等の材料としても用いられているそうだ。 * 熊本県では、「イチゴンニャク」や「カシノキドーフ」、あるいはシイの実を用いた  「シイゴンニャク」といった葛餅状の食品が知られている。 * 韓国では、ドングリ(韓国語で「トトリ」)から採取したデンプンを、「ムク」と呼   ばれる葛餅ないしういろう状の食べ物にする。                         (以上、ネット検索のデータより)         私は、コメ、小麦、ウリ科、ナス科、鳥獣類、魚などで試したくなっています。  ドングリパウダーは、デンプン粉ですから加熱すれば糊状になります。使う粉の量の加減 によって、固め、ゆるめに仕上げることが出来ます。実際に何度か作ってみて、匙加減がわ かるようになってきたような・・・ 次のときまで ごきげんよう〜  

「煎り酒」の味 (2013.9.6)

 薄い酸味のカツオブシ風味の芳醇な日本酒の香り立つ素晴らしいものでした。 作るのにとても時間が掛かりましたが、その甲斐がありました。    *注意点は、梅(白干し)の塩分によっての違いが出てくると思われます。  *作り方は、8月24日付けの「スローフード」に詳しく書いています。  煎り酒は、ナマ物ですから保存の際に小分けして密閉。開封したら使い切きりました。 冷蔵庫で保存とはいえ、最後のビンを開けたときは、ニオイをカギマシタ(^^)。  我が家では、お素麺に大葉、ショウガ、ミョウガ、薄焼きタマゴ、ハムをのせて、 煎り酒に少し麺つゆを足した出汁をかけていただきました。他に酢の物のお出汁に、 魚を煮るときに使いました。  使い終わって、また作りたくなっています。 気長にやってみることは、やってみたあとのじんわりとくる、夕焼けを見ているときの あの感じかなあ。      畑でとれたジャガイモ(キタアカリ)はこれでお終いに。最後のビンの「煎り酒」 にお醤油を足してこってりとさせました。

樫の実粉にハーブを混ぜたらどうなる? (2013.8.31)

   2012年産の樫の実粉(どんぐりの粉)を使って、デザート風なものを作りたいと思 っています。粉はデンプンですので熱を加えると糊状(粥状)になります。この性質 を利用して作られたものが銀鏡の郷土料理「樫の実ギャー」です。実際に作ってみま した。最初はダマになったり、固くなったりしましたが、試作のたびに上手になって 行くのが実感できました。  スイーツは、いわゆる葛(クズ切り)の応用で作ってみました。樫の実の粉は、精 製の過程で灰汁抜きをしますが、灰汁を落としきれない場合(いくぶんか残っている) 、透明感がやや劣ります。しかし、葛の見た目も舌触りも上質で贅沢な味わいに比べ て、樫の実粉は、縄文時代の頃からの日本人のDNAに響いてくる懐かしさとでもいいま しょうか”大人にはわかる”愛おしい食べ物であると思うのです。  平成生まれの子供たちが親になり、さて、わが子の食育は?と考える時期にきてい ると思うのです。昔の昔の日本人がどんな材料でどのように加工して食べていたのだ ろうか? そういったことに関心を持ってもらえたらいいなあと、還暦くろまめおば さんは思うようになりました。アワ、ヒエ、ソバ、ムギ、コメ、クサ、キノコ、魚に 鳥獣などなど・・・。  道具が無いころからの智恵(食の歴史)を、現代の料理研究家たち(次から次から 自称研究家も含めてその数の多いことよ)がこぞって昔の食材に目を向けて、新しい 食を模索しています。  そこで私も(爆)。ハーブを使ってみたくなりました。        ↑よく乾きましたが、バジルはどうだろうか?   ↓本日、バジルをドライ組みに加えました。      楽しみながら試作してみます。 *宮崎県西都市銀鏡(しろみ)の「樫の実ギャー」についてはインターネットで検索願います(^^)。 *樫の実粉の栄養成分、効用(ご納得いただけると思います)などもインターネットで詳しく知ることができます。   それではまた〜〜

 「煎り酒」 完成!!(2013.8.25)

         ↑ 琥珀色に出来上がりました〜〜 ♪ 「本」の解説通りのお味でした。    ↑「日本酒のアルコール分はすっかり飛んで、コク深い旨みだけが残ります」。           ↑汁が落ちきるまでこの状態で待ちました〜〜    ↑さらしを2枚使って漉しました。一枚は、孫未使用の布おむつを使いました(^^)        ↑ 残った材料は無駄にしません。        ↓ 本を参考にして、お握りを作りました。        ↑梅肉を細かく刻んでから、かつお節を加え、ほんの少量お醤油をたらして混ぜました。   今日はとても涼しいです。14時14分現在 26.8℃。  

 煎り酒(2013.8.24)

    コトコトコトコト とろ火にかけて煮ます。必ず煮立たせないように注意します。梅干( 白干し梅)が浮き上がり、小さな気泡がわいてきたら温まったサインです。ナベを火からお ろして冷まします。完全に冷めてから、再びとろ火にかけます。1回目と同様に温まったら 火からおろして完全に冷まします。半量に煮詰まるまでこれを繰り返します。必ずしも、冷 めたらすぐに火にかける必要はありません。冷まし、休ませている間にも梅干の旨み成分は 日本酒に染み出ています。   写真のナベは、1回目です。  今日は休ませておくことにしました(^^)。暑いですもの・・・ネェ  明日は、半量になったところで、かつお節を加え、3分ほど弱火にかけたら火を止めます。 かつお節がナベ底に沈んだら漉します。  だしをひくときと同様、かつお節は決して絞らず、自然に水分が落ちるまでしばらくその ままおいておきます。使いやすいように、保存用のビンや容器に移し変えます。密封して冷 蔵庫に入れ、3〜4日で使い切ります。    おひたしや、冷奴、納豆、たまごかけご飯など、あっさりとした和食との相性は抜群です( だそうです)。刺身なら、断然、白身魚。お好みで醤油をひとたらし加え、わさびを添えても よいでしょう(だそうです)。  ホタテや、タラなど魚介のフライにかけると目先が変わります。梅干の酸味のおかげで、レ モンをしぼったときのようなさわやかさが楽しめます。煮物や炒め物などの隠し味にしたり、 醤油を控えて煎り酒を加えたりしても、味に奥深さが増します(だそうです)。  長々と知った風なことを申し上げましたが、このレシピは「2009 暮らしの手帳・秋号」から でした〜〜〜〜 ♪  本を捨てずに置いていたことが良かったと思うこの頃です。秋の虫が鳴いています。秋には秋 の記事を読み返して、こんないい時間が持てました。  本によれば、「煎り酒とは何か」は身近な材料で作られた古来の調味料(江戸時代の文献から) である。 「煎酒は、鰹(節)一升に梅干を十五から二十入れ、古酒二升、水ちと溜り少し入れ、一升に煎じ 、漉しさましてよし」  「江戸時代中期までは刺身やなますなどを食べる際によく使用されていた、江戸の代表的な調味 料でした(日本初の料理書といわれる『料理物語』(1643年))」  材料: 日本酒・白干し梅(自然塩 塩分18%を目安に)・かつお節(市販のパック可)。        ナベ:土鍋やホーローナベ  作り方:ナベに日本酒900ml、梅干5個(粒のまま)、水90mlを入れて2時間から一晩おきます。      (梅干が水分を含んで膨らみ、液にほのかに色や風味がつくまでなじませておきます) *私が使った梅干は塩分控えめでしたので個数を増やし、種を抜き梅肉を入れました。液体が半量 になったとき、きれいに漉すことができるか問題ですが・・・。 明日は半量になるまで気長にナベの番をしましょ ♪  

 らっきょう漬け(2013.7.7)

     昨日、畑のラッキョウを全部抜きました(茎が枯れてきたときが採り時)。  根っこの土を落とすのにベランダで陰干しました。  夫(そらまめ)と根と茎を切り落としました。腰が疲れてきた夫は、お風呂の 椅子に腰掛けて作業していました。中断せずにとにかく黙々、し続けました。 ヘルスメーターで重量を測ると(ラッキョウを入れたダンボールを抱っこして、 夫の体重+風袋の重さを差し引き)、なんと13キロ!  家にある空き瓶では間に合わないので、買いに行ってもらいました(~~)。  私は、ラジオを聴きながら揉み洗い。薄皮を剥がす作業をし続けました。  椅子に腰掛けて揉み洗いしていましたが、体はシンクの中に倒れこむようにな り、西日は左頬に当たり、時間はどんどん過ぎていきます。  夫は、業務用サイズのお塩、お酢、氷砂糖、特大ビンふたつ。他におやつを買っ てきてくれました(~~)。  私の形相(だと思います)を見て、「姉に聞いてみるよ」と電話をしてくれました(~~)。 「少しでいいわよ」との返事だったそうですが、私は、たくさん差し上げることにしました。    それからは、作業が軽く感じられたことはいうまでもありません(~~)。  思い出すのは実家の母がラッキョウをたくさん漬けていた頃のこと。  ラッキョウの量は、こんなものではなかったなあ。石垣に囲まれた4畳半くらいのスペース の「漬物小屋」には、樽に漬けたいろんな漬物が置いてあったなあ・・・。ラッキョウのビン は、今回、夫が買ってきてくれた大瓶(8リットル)だったなあ・・・。大家族(13人のとき も)だったからなあ・・・。「母ちゃん、難儀しやったなあ・・・ まこて」。    実家にこのラッキョウ漬を送りたくなりました。    娘がこしらえたらっきょうを食べながらなんいわるちゃろかい(どんな話をするのかな)。  一昨年、カボチャを送りましたら、父も母も「ワハハハハ〜カボチャが千葉からじゃが」と それは愉快がってくれました。  2週間後にどちらかを甘酢漬けにします。  あれから、甘酢と醤油に漬けました。

 和スィーツ 氷甘酒 (2013.7.4)

 材料:市販の酒粕 お砂糖 市販のアズキ餡  @甘みをうんと控えた甘酒を作る。  A好みの器に注ぎ、粗熱がとれたら冷凍庫に入れる。  B表面がシャーベット状になったら取り出す。  トッピングにアズキを使いました。ショウガの摩り下ろしもおすすめです。  シャリシャリとした食感がなんとも良いです。  私の伯母が亡くなりました。  伯母は私が遊びに行くと、今あるものでササ〜ッと作ってくれました。  熱い甘酒のときがありました。冷たい甘酒の時もありました。  私は甘酒のアルコールにすぐ酔いますが、麹の匂いがとても好きで、つい。  伯母はそのことを知っているのでした。  俳句をするようになってから「甘酒」は夏の季語だと知りました。  季語を話題にして飲んだら、どんなに良かったかと悔やまれます。  人が喜ぶのが大好きで突拍子もないことをやってのけちゃう人でした。  高千穂のお神楽を見に行った伯母は、余興で手力男命が子供を抱えあげようと  したときに突如現れて子供を抱きかかえたまま舞台の周りを走ったそうです。  手力男命が追いかけると、早い早い走ります。  手力男命を取って投げたという(今や伝説化)話も聞いたことがあります。  どんなに笑いが起きたことか!    このようにして伯母は、80歳くらいまで車の運転をし、テレビ「元気なおば あちゃん(タイトルは不確か)」の番組で(孫が応募したら採用され)取材を受け (おばあちゃ〜んって格好でお裁縫をしている場面から一変するのでした)、木に 登ったり、走ったりと、それはすごかったのでした。本当に元気印でした。  伯母さん ありがとう。  

 ネギのマスタードソース漬け (2013.6.9)

 見た目、きれいでしょう ☆    味も 小奇麗な〜って感じでしたよ ♪  昔昔の『簡単・低温 おいしい漬けもの百科』を参考にしました。    @ネギは5センチ長さに切って塩茹で。さっとゆで、水気を軽く絞る。  Aラディッシュは薄い輪切りにする。    *調味料 お酢・しょうゆ・粒入りマスタード・ゴマ油  @A* 和えます。30分程おいて味をなじませる。 私の感想は、冷たくしていただくのもいいかも。 そうしましたらすっきり感も加わったような気がしました。 我が家には粒入りマスタードを置いていませんでした。 粒入りだったらどうか? 粒入りのほうがいいかもと思いました(^^)。   お試しあれ!  

 続・新茶 (2013.5.11)

 先日、畑に出ていると、食品加工工場の社長さんが茶の垣根から頭を出して、わたし達の方に 声を掛けてくださっているのですが聞き取ることができませんでした。軽く会釈して、ニンニク の間の草を抜く作業を続けていました。 すると「それはなあに?」とはっきりとした声が背中 に聞こえて・・・もう ビックリ! こんにちは!と言う間もなく、「どこ生まれ?」と。  「これはニンニクです。日本生まれのホワイト六片です」と答えました。  「ふぅ〜ん(^@^)」  「これね。あいだが狭いねえ。この一列抜いたらいいよ。太るよ」。    実は去年もこの間隔で植えて、素晴らしく太ったニンニクが出来ていたのでした。 プロの方にそう言われますと「そうかなあ」と思いまして、2本だけ抜いてみました。それから 銀鏡の実家の紫のニンニクも掘ってみました。宮崎のほうが太っていました。  「これね、 薄く切って食べると旨いよ」    社長さんにも差し上げました。帰宅してスライスしていただきましたら これからを期待できる 味になると思いました(笑)。  社長さんは茶の木を指差して「持って行きなさい」。  梅の木を指差して「梅も持って行きなさい」。 「お茶は前回もいただいて手もみしてみました」「フキは移植してこんなに育っています」 「銀杏はベランダで木に育っています」 「(^]^)」  社長さんがひょっこり登場されて、あれこれ畑をご案内出来ました。  夫のそらまめとお話をされている様子はなかなか楽しそうに見えました。    ところで、「続・新茶」の話でしたね(笑)、  これまでは一回分の手作りお茶でもマニュアルどおりに熱処理をしてから揉んで飲んでいました。 熱処理の理由が「醗酵酵素を殺して品質を長持ちさせる」ということからでした。  それではすぐに飲む場合には、熱処理をしないほうが風味が出るのではないかと(夫のそらまめ の考えによれば)、ビールの場合でも熱処理をすると品質は安定するが風味が減るのでミクロなフ ィルターで醗酵酵素を除去したものが「生ビール」としてでているではないかと言いまして、もの は試しとなりました。    半ば乾燥したお茶の葉をただ揉んでみただけです(笑)。  そして淹れてみました。  夫の感想は「フレッシュな新茶の香りは小さい頃「カイコ部屋」に入ったときを思い出した」。  私の感想は「摘み立ての茶葉をカチッと噛んだとき青苦い(ニゲェー)が走り、すぐに慣れた。」  犬のように草を噛んで、何ものかを思うのもいいなあ。齢を重ねるほどにいろいろ試してみたく  なります。

 新茶 (2013.5.4)

     恒例の茶摘♪ 場所は畑の脇のお茶の生垣。   こちらのご主人様が「どうぞどうぞ」とおっしゃってくださいます。  家族で飲めるぶんくらいの茶葉を摘みました。  思い出すのは、ふるさと銀鏡の茶摘みの光景・・・     茶葉を洗って水気をふき取ってから、鉄のフライパンですばやく煎りました。  途中で数回もみます。空中でもんだり。しかし熱い!(軍手を使いましょう)        ↑ こんな感じに。水分を飛ばすこと。もむことで香りが立って来ます。    ↑ そしてこんな感じに。   目には新茶のシールを貼ってもいいように^^(見えたのでございます)。  さあ〜 ポットに茶葉を入れて 冷ましたお湯を注ぎます。    ご仏壇に今川焼きも備えました。そしてわたしたち三人も。    香りも色もまあまあでした。もみ方と乾かし方が弱かったようです。  こうして恒例になってしまった 茶摘のひとときは「はあ〜 ふう〜」で終了しました。  銀鏡のお茶は、「米良茶」と呼ばれています。昔から評判のお茶でした。  焼畑による蕎麦もお茶もそれは素晴らしいものだったと聞いています。  昔ながらの昔ながらの、そういった農法が今や注目されています。  私の記憶にある茶摘の光景は、おばさん、おじさんたちがたくさん横並びになって摘んでいる姿。  子供たちは大人の足もとで遊んだり、お茶も摘みますが木苺を摘んで食べていたような。    母が、作業の終わりに、カゴいっぱいを子供たちにご褒美としてくれました。  それを仲買人さんのところに持っていくと、天秤計りにかけて「はい。何十円?」と、  おまけして下さっていたのだと思います。   懐かしいです。とっても。  ところで この「茶の実」の写真も捨てがたい。それで母から聞いた話ですが、戦時中は、  この茶の実で「油」をとっていたそうです。  

 大阪の春を味わう (2013.4.16)

 「山菜を採りに行ってきます!」  昨日の午後までは自生していた山菜が  翌日には我が家に到着しました。 感動です!   そして こんなにきれいに下ごしらえをしてくださって ありがとうございます!      ワラビのアクを抜くことから始めました。    写真は、3リットルの熱湯に茶さじ1.5杯分の重曹を入れ、そこにワラビを入れています。  明日の朝までそっとこのままにしておきましょう。  一品目は、ノビルのヌタでございます。           二品目は、ノビル味噌(葉っぱを細かく刻んでいます)。      三品目は、セリでございます。    四品目は、若竹煮でございます。ベランダの山椒を載せました。  あのう・・そのう・・調味料は麺つゆを使いました。それで少し色が黒くなって^^)      すべてが 新鮮ぞろいで 贅沢な味わいでした。  おかげさまで 我が家の晩御飯は話題も豊かになりました。  夫はお酒がすすみました〜〜♪  ありがとうございます。 ありさん。

 超簡単ホウレン草のドレッシング和え ♪召し上がれ (2013.4.9)

   今、我が家の畑でいちばんの収穫量は、ホウレン草です。  和・洋・中 いろいろレシピ(ネットや本)を見ながらいただいています。  さっぱり味もこってり味もムニャムニャ味も いろいろ作りました。  超簡単な理由は、  市販の「Mc(マコーミックドッレッシング)のフレンチタイプ」を使うのです(^^) @ 茹でたホウレン草を5cm長さにカット            Aを加えて和えるだけです。     A(Mc+おろしニンニク+レモン汁+チーズの細切り)    家族でいただくので、おろしニンニクはたっぷりにしました。気になる方は少なめに^^  似たレシピは数有ります。Mcフレンチを使ってアレンジして正解でした。    「Mc・フレンチ」は、基本ドレッシングとしての完成度が高いと言えると思います。    Mcフレンチ(タイプは他に数種類ありますよ〜)の回し者ではアリマセン(^^)                       よろしかったら、お試しあれ ♪

 我流ですが・・・蓬餅です。 召し上がれ (2013.4.4)

   香り良し! 色良し! 餅米の粒々ヨ〜〜シ! 北海道の大納言ヨ〜シ♪  餡は市販のものです ^^ 甘み抑え目で おいしゅうございました。    ヨモギの出生地は、自宅近くの土手です。  一昨日、小雨の中、「今井の桜」を見に行った帰り道に摘みました。  今日は、ヨモギ摘みと決めていました。ヨモギの若葉の中にスギナが。  生命力を感じた瞬間でした。帰宅して茹で(灰汁をとる)ました。香りはなんだかたよりない。  軽く絞って翌々日まで冷凍庫で保存。    もち米三合を一昼夜お水に浸し、本日、セイロで蒸しました。  蒸している間に、ヨモギを自然解凍し、餡を丸めておきました。    解凍したヨモギを細かく刻み、すり鉢ですりました。  香りが立ってきて緑の色も申し分ありません。    蒸しあがったもち米にヨモギを入れて、すりこ木で搗きました。途中、少しのお湯をさしました。  お店で売られている草餅・草団子(上新粉、うるち米など含まれている)とは姿が大きく違いますが、  まこと 美味しいです。  実家の母が作る蓬餅は、それは餅肌の緑濃き、ヨモギ、ヨモギした香りがするお餅でした。  搗きたても美味しかったですが、餡子の入ったお餅は、翌日、焼いていただくと、餅の割  れ目から、餡子がピユーッと出てきて、ピシューって引っ込んで、ジャーンってお皿に乗  っかって、「いっただきまーす」となっていたのでした。  餡子は自家製の小豆からでした。かまどの時代もプロパンガスの時代も。現在はIHになって、  母は81歳。餡子を手作りし、ヨモギを摘んでは冷凍保存し、孫や子供たちのリクエストが  あれば、それも気が向いたらばい(笑)、餅搗機で搗いています。  

 切り餅でお茶漬け (2013.4.3)

 本日は朝から風雨が強く、外出はせずに革細工を楽しみました。  ちょっとお腹が空いてきました。お餅でも食べようかなあ。  私 ひとりぶんなら2個だな。  焼いている間に、小皿にお醤油を出して、焼き海苔を用意しました。  この段階で迷ったのは、もう一個はとろけるチーズを載せて焼こうか?   それともお醤油味と砂糖醤油味にしようか?    焼きあがるまでに考えがすっかり変わっていました。  ジャーン お茶漬け ^^ 永谷園の海苔茶漬けです。    ここに、三つ葉と柚子の皮があれば・・・。  スープセロリーを載せましたら セロリーの香りがたちました。  しかし それでも美味しく感じました。    お茶漬けにしてみたくなったのは、同郷の那須省一さんが銀鏡に帰省して、 焼いたお餅にお塩をまぶしてから米良茶を注いで食べたり、生醤油をかけて 食べていたり。焼いた餅がしぼんで行く様子まで思い描けるほどでした。 先日のこと、彼のブログ「さるくは小休止でござる」を読んで昔を思い出し たという同郷のありさんのメールに、同じように懐かしんで読んだというこ とを知りました。このことがなかったら、私はきっと、とろ〜りとろけるチ ーズとお醤油まぶしの二通りでいただいたことでしょう。  しかし ちょっと ちょっと 永谷園のお茶漬け素はしょっぱかった・・・  (うんとお湯で薄めていただきましょう!)  昔、銀鏡ではどこの家にも囲炉裏があって、囲炉裏を囲んで”おやつ”を食 べたものでした。例えば、御餅を焼くのはお年寄りの喜びだったのだと思います。 孫たちが「ふうふう」したり、「あっちっちちー」っておおげさに声を出したり 、そういった孫たちを目を細めてみとりやりました。海苔はぜいたく品でしたか ら、お茶漬けやお醤油まぶしや、甘醤油まぶしなどがポピュラーでした。  夕方になって雨があがり、雲間から夕日が差し込んできました。  明日は草もちをこしらえようかなあ〜  

 干し柿の干しダイコン巻き (2013.3.1)

 今回は、ダイコンを薄く薄く切って干しました。  すっかり乾いたところで 水に戻しました。干し柿は信州の市田柿です。    ダイコンが薄いので楊枝には4個通せます(笑)。       三杯酢に戻し汁を少し加えて漬けました。        そしておまけの大根(細かく切り)と人参の三杯酢漬。       漬け時間は1時間ほどで食べごろでした。  

 柚子皮の干しダイコン巻き (2013.2.24)

 先日畑ですべてのダイコンを引き抜きました。  試しに切ってみましたら寒さのせいでしょうか”ス”が入っていました。  前回は丸のまま干すこと10日以上経ってから皮をむき、乱切りにして塩麹に漬け込みました。  しんなりとしていて、麹独特の香りが溶け込んでいて美味しくいただきました。  それで今回も丸のまま干していましたところ、  朝のテレビで、栃木のご婦人がダイコンを使ったお漬物を紹介しているのを見ました。  画像を遠目に見たり見なかったりしていたのですが、ご婦人はダイコンを輪切りにして、  天日干しし、乾燥したダイコンで柚子の皮(千切り)を4,5本クルクル巻いています。  爪楊枝に三個一組にして刺して、甘酢に漬け込んだものをお孫さんと一緒に食べています。  *以上は、栃木の郷土料理だと思われます。検索してみてくださいね〜。   以下は、くろまめ流の短縮した作り方です。      ”ス”がこんなにひどかったのです。  三杯酢に漬け込むと一日で水があがってきました。  実際に食べてみますと、柚子の”生の苦さ”が生に感じられた大人の味と言えるかも。     3、4日ほど経つと 苦味は どう変わるか?(期待はあります^^)  こんどは実験的に、干し柿を千切りにして包んでみたり、京都の千枚漬けくらいに  ダイコンを薄く薄くスライスしてから干してみようとも思っています。  柚子の皮は干したら苦味が和らぐと思いますので、乾燥したモノ同士を一緒に漬け込むと  お子さんたちにも受けることと思います。  日本全国 郷土料理は多種多様ですが、同じ素材のものであっても  その土地土地の気候を取り入れ代々受け継がれてきている加工食品などは、  その土地でこそ味わえる極上のものだと思います。  応用してもうまくいくわけなどないけれど 実験してみたくなります。  ふるさと、銀鏡の郷土食など埋もれているものがまだまだあると思います。  ネット社会での「かんたんレシピ」のような風潮ですが、  私は「食」については、昔に立ち返りたいと思うのです。  

干し柿と割り干しとカライモのその後 (2013.1.14)

 昨年の12月16日、干し柿用「甲州百目」を買いました。  ひと袋8個入りでした。レシピも入っていました。  皮を剥き、ヘタにヒモをかけ、焼酎にくぐらせてから干しました。  一週くらいしてから柿をもみました(もむことで甘く軟らかくなる)。  繰り返し数回もみました。色も形もなかなベッピンさんになってきていました。  毎朝、柿の状態を見るのが日課になり、そしてある朝、鳥が狙っているのを見てしまいました。  追い払うために、周囲にヒモをぶら下げました。  それでも また! やられました。(↓1月2日撮)    カジラレタ 傷痕・・・ (↓1月2日撮)    残りの柿を、 さて、お贈りするのは? 鳥が触れているのでは?  お贈りしようと思っていた方は、イキイキライフを楽しんでいらっしゃる方。  イキイキ100歳を目指していらっしゃる方です。      お毒見を私がしました。 美味しい〜〜 これはすごい!  家族と相談して家族だけで食べました。   割り干しは干し柿のそばに居てもカランカランカラン  ムク鳥にはむかない匂いなんだろうなあ。  ダイコンを長さ15a〜20aに切り、縦に切り込みを入れ、針金ハンガーに掛けるだけ。  短くすることでハンガーがシナリマセン。(↓1月3日撮)   昨秋、収穫したカライモを発泡スチロールに入れて保存していましたが、中で汗をかいて カビが発生していました。 切り口を見ながら、皮を取り、きれいな部分だけを切り取って蒸しました。 これがラストのカライモです。(↓1月9日撮)     もち米3号が蒸しあがったらボール半分量のカライモを練りこみました。  丸めるときにゴムの手袋を使いました。  サランラップやビニール手袋だとくっつきます。   ゴム手袋なら春の「ぼたもち」も 秋の「おはぎ」も きれいにできそう〜♪  スローフードな時間は、昔の思い出から始まりますが、実際に作ってみると発見感動があります。

樫の実ギャーのスィーツ (2013.1.4)

   実は昨夜のことでございます。「日本の職人」についての映像をテレビで見たことで  ひらめいたのでございます。作ってみました。  映像は、カゴに入ったワラビの根っこを、真冬の冷たい川の水にカゴごと浸けて  根っこについた泥を落としていました。それから水車小屋に入って、根っこを搗  いていました。  ワラビを製粉するまでの作業は江戸時代からの手法そのままでした。  「わらび餅」を生業にされている老舗のご主人様。  誇り高い表情が強く印象に残りました。  私は わらびが糊状になるまでの工程をみていて「一緒だ!」(こころで納得)  実際に”ヘラを持った手が「実感!ひらめき〜」 (もう〜 おらびました)    銀鏡の山のドングリも何度も何度も灰汁を抜いて、粉に残るのはほんのわずかなのです。    樫の実の粉(デンプン)を最小限に使って美味しいものはできないだろうか?    糊状になれば良いわけだから、  むしろ灰汁の(灰汁抜きがしっかりできていても敏感な人もいる)感じや、  デンプン感(これも敏感な人がいる)が緩和されるのでは?    「葛きり」のようにして食べていただけたらどうだろうか?  写真は、ひらめきで作ったスィーツです。  今現在手元に残っている粉を使うには勿体ないので、元日に作ったギャーを使いました。    @ 葛きりのように拍子切りにしました。  A @に蜂蜜をからめて器に盛りました。  B Aの上に、アイスクリームと小豆餡をのせ、ミントを添えました。  「くずきり風のスイーツでございま〜す」 家族に出しました。  「あら! おいしいわ〜 冷たくて甘くてさらっとしていて」達子さん。  「お! 葛きりみたいじゃないか!」そらまめ。  本当に驚きです。    結果、得られたことは、  水の分量をまだ増やせること。ギャーを薄く細く長く切ること。  あくまでも甘味として、試しに作ってみたのでした。  限りなく縄文食から離れないことも 大事なことであると思います。  消えてゆくことは早いと思うのです。    樫の実粉を作られた銀鏡のカイシゲル氏の奥様にこころより御礼を申し上げたい思いでいっぱいです。  そして須藤功さん 本当に本当にありがとうございます。

  本年もよろしくお願いします (2013.1.1)

   昨年還暦を迎えました。  なってみると いろいろあっても いい感じに時間を見送れます。  目に入るもの 耳に入ること 肌に感じる風や におい・・・  愛おしくて もったいないです。  スローフードな時間をもっと大事にしたいなあと思っています。  よろしかったら ときどき おつきあいくださいね。    上の写真は、銀鏡の樫の実の粉(ドングリ粉)で作りました「樫の実ギャー」です。  粥状のものをギャー(粥 ガユという音が訛っているのか? よくわかりませんが)  「樫の実蒟蒻」と呼ばれたりもしています。銀鏡の本には漢字で蒟蒻と表記しています。  ドングリ粉のでんぷん質が水を加えて煮ることで、粥状、糊状になります。  トロトロになったところで、型に流し入れ、常温で固まるのを待ちます。  現代にあっても粉にするまでの労力はなかなか大変なようです。  毎年11月頃にドングリを拾いに山に入ります。  猪や鹿も来ている訳ですから、縄張り争いがあることも(笑)、かも知れません。   @樫の実を集めて、天日で4〜5日ほど実が割れるまで干して、皮をむき、水につ    けてあくを抜く。   Aミキサーで実をつぶし、粉にして布でこす。   B沈んだでんぷんをボールに入れて、再び1週間くらい毎日水を変え、あく抜きを    して天日に干す。  こうしてできた粉を私はいただきました。  昨年末 はじめて作ったときは、水加減と火加減の調整が下手で失敗しました。  ダマになりました。  新年の朝、昨年末の失敗をふまえて水の割合を調整しました。  粉の分量に対して10倍の水を入れて、中火よりも弱く弱くして火にかけました。  徐々にドロドロしてきました。ここからが我慢です。  もう少しとろみが出るのを 焦げないようにヘラで練るのです。  型に流しいれるときのなんともいえない し・あ・わ・せ・   感謝の目覚め♪  お味はでんぷんですから でんぷん風味があります。  食感は プリンプリンです。  酢醤油や柚子味噌が合うようです。   が、 私はそのまんまでいただきました。  縄文食の味わい コレが すごく感じられました。  この粉が 実際に 銀鏡の山の駅で 売られているのかどうかはわかりません。  銀鏡の人が わけてくださったものを私に贈ってくださった粉でした。  粉の袋に「かしの実粉 平成24.3.14」と書かれてあります。       パン作りにどうだろうかと 少し考えたり、 いえいえ、もったいないと思ったり、  こうやって考える時間が また楽しいです。  ご静聴ありがとうございました。