ミルクティー (2025.1.30)
去年の今頃からだろうか
舌に違和感が
テーブルの上にはいつも
籠に入れたみかんを置いている
秋からずっと年末年始も
手を伸ばして食べていたのに
食べると痛い
果汁が沁みるのか
イヤ違う
乗せるだけで痛い
みかんだけでは済まず
りんごにいちご
果物だけでは済まず
チョコレートやクリーム系のお菓子
歯磨き粉も
耳鼻科や内科で検査を受けても結果は出ず
月イチの歯医者でお悩み相談
せっかくチェックや手入れをしてもらっていても
美味しく食べられない
そう
痛いだけではなく
美味しさが感じられ無い
味が分からないんじゃない
美味しさが分からない
好きな甘いものや肉や魚
痛いのをがまんしたり
痛みの無いものを食べたり
でも だから何? という感じ
何のために食べてるの?
口にモノを入れたく無い
舌にモノを乗せたくない
これはタンパク質
これはカルシウム
これはビタミンなんて
錠剤やサプリなんか
ポンポンポンと入れて飲み込んで
ハイ今日の食事は終わり
ってできればいいのに
嘆きを聞いて
紹介してくれた大きな病院
長い待ち時間ののち受けた診察
検査も治療も無く
「心因性」でハイ終わり
エーッ痛いんだから痛み止めくらい…
要りませんョーって
それから過ぎた一年近く
最近お試し気分でみかんを半分
痛みはほぼほぼ消えて
手にはミルクティー
ほかほか湯気
美味しさもやっと戻って来つつ
友 (歌〜森) (2025.1.23)
思い浮かんだという訳でも無いのに
つい口から出て来る
子供の頃どこかで耳にしたことのある歌
泣いている
声が出せない
言葉にできない
心の中にどうしようもない空白が
広がっている
ふと口にしたけど
歌詞もメロディもおぼろ
自分で自分を慰めようとしているのか…
ヨシヨシヨシ
そっと背中をたたいて
何でもいいから一緒に口ずさもう
木を隠すなら森の中
鍵を隠すなら鍵の束の中
鍵をうまく見つけ出せたら
閉めたままの心を開くことが
できるだろうか
幼い友が笑顔になってくれたら嬉しいのだけど
続いている思い出 (森〜歌) (2025.1.16)
人1人と犬1匹
裏山の森の中を歩く
いつものあの滝の手前まで
登る道の途中の重なる木々の間から
ちらちら見える空が好きだ
犬はあちこちクンクンしながら自分のペース
人は人で歌なんか口ずさみながら
やっぱり自分のペース
ほんの少し登っただけなのに
ちょっと開けた場所からは
小さな町を見下ろせる
町の上に遠くの海
水平線を挟んでその上には空
広い空はもっと好きだ
愛犬がいればこそ
共に登った裏の山
共に歩いた森の中
共に見た海や空
もうずいぶん昔の話
私はまだこの空の下で生きている
やっぱり歌なんか口ずさみながら
声 (歌〜森) (2025.1.9)
目の前は川
ニ分歩けば裏手に山
スズメやカラスはもちろん
メジロやウグイスやコジュケイ
サギやセキレイやヒタキやヒヨドリ
見かける鳥はいろいろ
仲間を呼んでいるのか
歌うように
おしゃべりをするように
楽しげにさえずる声
日がな一日
空を飛び
川で水を浴び
餌を探し
木の枝や屋根や電線で羽を休め
夕刻には誘い合うように森へと帰って行く
今日見る夢はどんな夢?
そうだよね (2025.1.2)
毎年必ずやって来る年末
あれとあれをして
これとこれをして
片付けや掃除や買い物や
そうだよね
気忙しく過ごしてるんだよね
時代が変わって
24時間スーパーやコンビニ
いつだって何だって買えるんだから
いろいろ考えなくたって大丈夫なのに
そうだよね
ついついね…
年始も
初詣は必ず地元の氏神様へ
常日頃だって
ウォーキングで通りかかっているけど
やはりちゃんと訪れて手を合わせる
そうだよね
気持ちを新たにね
今年はどんな年になって行くんだろう
昨日も今日も空は晴れ渡っている
こんな良い幕開けはいつ以来だろう
安心して毎日を過ごせる
そうだよね
そんな日々がいいよね
それ以上の望みは無いね