海の…(港〜翼) (2019.12.26)
深い深い藍色の海があったから…
逢いに行った
何度も角を曲がり
でこぼこ道も坂道もひたすら歩いて
すれ違う人さえいない…
海は
ただただ暗い姿でそこにいた
消波ブロックに
あたって砕ける波頭も
夜空に咲く白い星にはなれず
水平線も半分ぼーっとして
沖行く船も
港へ入って来る船もいない…
防波堤の縁で
ぷらぷらさせた足は
その先を求めているようだった
呼ばれていると思ったのに
こんなに傍まで来ているのに…
どのくらいの時が経ったのだろう
寄せては返す波が
どうしようもない想いを少しは
遠くへ連れていってくれたのだろうか
水面に触れることもなく
船にも乗らず
折りたたまれた翼もそのままに
また元の道をたどって
今も
海の…
こっち側をひたすら歩いている
換、替、代 (2019.12.19)
かわる
かえる
今年の一字はこんな感じだろうか
時代も周りも自身も
いろいろな変化があった
ちょうどそんなタイミングだった
節目の節でも良いのだけど
かわる
かえる
の方が
次の何かに期待が持てそうで
繋いで行くために
少しだったり多くのだったり
新しい何かを取り入れて
まだまだ続くために
そのために
手放すものもあった
人知れず飲んだ涙もあった
でもそれで
掴むものもあるはずだから
前だけを見よう
次は
入れかえるのではなく
新たなプラスワンを得よう
節の字は
来年に取って置こう
更なる節目の年になりますように
もうすぐ(港〜翼) (2019.12.12)
港へ帰って来る船が見える
今までは出航して行く船の軌跡ばかりを
見ていた
小高い丘の梢に止まる鳥は
風に揺れる葉ずれの音を聞き
木の実を啄み
巡る星を眺めていた
そこに居ることを
当たり前と思っていた
なのに今
帰って来る船が見えている
船に乗った旅人の瞳には
もうすぐ帰る港
もうすぐ帰る町が映っている
その風景を
梢から眺めている
眺めているだけだったのに…
心は時空を飛んでいたんだ
自由だったんだ
こんなにも翼を広げて…
そして
もうすぐこの旅も…
午後のひととき (2019.12.5)
急に思い立って
すぐ近くのある場所を見学に
説明を受けたり
カタログを見たり
いつもとは違う角度の
景色を眺めたり
その中で非日常も感じたり
買い物を済ませて
ブレイクタイム
コーヒーのいい香りとスイーツ
気の置けない友とのおしゃべり
猫の姿もかいま見え
外はうすら寒いけど
心あたたまる
冬の午後のほんのひととき
すぐそばにも
心癒せるひとときの
過ごし方もあったりして
初冬の山陰の旅 7句 (2019.11.28)
意志継ぎし子らに冬陽の明倫館
河豚刺しに少しは話もこぼれ出て
白波の冴ゆる夕べや山陰路
冠雪の大山の下ひと夜かな
夕しぐれ鬼太郎ロードの先に虹
かに鍋に頬ゆるむかな旅の宿
萩焼きの湯飲みに湯気立つ旅の後
ネック (2019.11.21)
車をバックさせるとき
サイドミラーさえも見るのが辛い
それは頚椎が問題です
食後
食べたものが逆流しそうで
それは食道が問題です
眠るとき
ゴホゴホ咳き込んで
それは気管支が問題です
他にもまだありますが
で
リハビリに通ったり
検査を受けたり
薬を処方されたり
あちらもこちらも
首がネックになっているようで
首だけに…
首のあたりが問題です
早いところ
あちらもこちらも
喉元過ぎれば…の状態と
なってくれれば良いのですが
深まる秋に (2019.11.14)
歩いて15分ほどの公園へ
中のウォーキングコースは
グルッと一周だいたい20分
4、5日前に行った時よりも
一段と秋の深まりがあった
落ち葉にどんぐり松ぼっくり
池の鴨はのんびりと午後のひとときを
椿が咲き始め
上の方では百舌鳥の鳴き声か
時代が代わって
いろいろな行事が続き
その中でも今夜は
しきたりにのっとった一際大切な
夜になるのだと
深い深い静寂の中で
未明までそれは行われる
人々が安寧に暮らせますように
それぞれが
それぞれの
秋の深まりの中にいる
真っ盛り (2019.11.7)
次々と来た台風や大雨が去って
やっと来た秋真っ盛り
スポーツや芸術や行楽や
各種イベントも真っ盛り
音楽の発表の場をちょいちょい覗き
美術系の展覧会へも足を運ぶ
スポーツはラグビーに野球に卓球にボクシング
画面をとおして
いろんな角度にアップに
リピートにと美味しいとこどり
そうして
夏の間暑さと天候不良に逆らえず
足が遠退いていたこともあって
久々の畑は
秋野菜の成長真っ盛りとは行かず
気を取り直して
土を掘り起こし
後れ馳せながら
有り合わせの種まきを
今から何か育ってくれるのか
それは私と秋の気持ち次第
ちょっとご機嫌もとりながら
畑への気持ち真っ盛りとなれるよう
冬に向けて
気力体力時間を準備
思い出 (2019.10.31)
一泊だけで慌ただしかったけど
沖縄を訪ねたことがある
平和祈念公園で祈りを捧げ
国際通りを散策し
琉球ガラス工房で土産品を求めた
首里城や守礼門の朱色が
数年経た今も記憶に残る
見たい所はいろいろあったけど
たとえ短い時間でも
首里城ははずせなかった
沖縄のシンボルの
あの首里城が…
たった一度だけど
訪問できて良かった
あの首里城に行けて良かった
過去にも何度か焼失し
再建されて来たとのこと
今はまだ喪失感が大きくて
ショックの方が…
でもまたきっと
たくましく甦る
またいつか
ゆっくり訪れる日が来ることを
信じたい
マイナス事項とプラス思考 (2019.10.24)
仕事の状況に変化があったのは
自らが望んだことなので
それはマイナスでもなんでもなく
でも
プラスへの変換は未だならず
というところか
やっと行った台風の後にまた次が…
大気が不安定
とニュースは伝える
少し似ているような…
いつも安定的にというのは無理なこと
マイナス事項が生じても
アァなるほどそういうことだったのか
との発想の転換で
日々の生活の
その変化の中で
今からまた遭遇するとしても
そのせいでではなく
そのお陰でというふうに
得た気づきを生かせるよう
プラス思考に変換しなければ
切り替え (2019.10.17)
今月から
多少の状況の変化があり
少しは
時間や肉体的に余裕が持てる
なんて思っていたのに
なぜか慌ただしさは少しも減らず
おまけに病院通いは増えた気がして
疲れが溜まっていたのか…
その変化に付いて行けていないのか…
マァどっちにしろ
メンテナンスが必要な時期には
変わりがないようで
この際せっかくなのだから
シフトレバーの切り替えを
カクカクとではなく
ユルユルと
そして
自分なりの
新しい立ち位置を
少しずつ切り替えて行けば
少しずつダウンして行けば
今まで気づかなかったものが
見えていなかったものが
ひょっこりと
現れてくれるかも
どこかにあるはず
ボタンを探そう
「 どなたですか?」事件発生 (2019.10.10)
電話にカメラに住所録
辞書に地図に
機能いろいろのケイタイを
便利と思っていたのが
普通のこととなり
スマホを持つ人が過半数を越えて
機能はさらに増え
SNSも登場して数年経ち
あれもこれもなんて使いこなせないけど
少しは利用もしなくては
ちょっとした用事を
いつもとは違うツールで送信したら
その返信は
「どなたですか?」
二十年来の知人なので
当然分かってくれてると思ったのが
思わず一人笑い
今や知らない人とも
簡単に繋がれる有り難くも
怖くもある時代
予想外の返信に
ちょっと考えさせられた
今月から生活の変化も多少あり
気を引き締めなければ
と思っていた矢先
便利なツールを
使いこなすことよりも
現実の生活の中で
かつてよりの知人に
「どなたですか?」なんて
言ってしまわないように
記憶力や認識力は
今しばらくは保っておかなければ
おすすめ (2019.10.3)
おすすめのカフェ
おすすめのお食事処
住宅のおすすめ物件
今はやりの昆虫食の紹介も
4年に一度ではなく
一生に一度かも知れない
地元開催中の世界的スポーツイベントの
関連イベントなど
おすすめ情報いろいろで
今月だけじゃなく
次の月も
次の季節も
ずっと
いろんな情報の中から
選りすぐりを得て
それでいて
惑わされずに
自身のために
おすすめな生き方を
これからも
エピソード (2019.9.26)
ドジな話ばかりではなく
各種エピソードもいろいろと
みなに同じ長さの
24時間があるのだから
人それぞれに
日々それぞれに
同じように生まれてる
笑い話になれば良いけれど
困惑や
悲嘆に暮れることだって
そんな時は
足元を見つめ直したり
遠くに想いを馳せたり
次の一歩をどう出すか
感情をどう羽ばたかせるか
泣くことも笑うことも
歩くことも飛ぶことも
更に彩り添えて
これからも
エピソードになって行く
ド ジ 話 (2019.9.19)
おっちょこちょいで…
ついうっかりもいろいろと…
当人自覚は無いんだけど
そういうふうに
なってしまっているようで
普通のつもりでいて
普通にあることなのではと思うことが
普通にあることではないらしく
話をするとえ〜っなんて
結構驚かれたり笑われたり
大事に至ったことはないので
イコールちょっとした笑い話なんですね
マァ聞いてやってください
ほんの息抜きに
あんなことがあったよ〜
こんなこともあったよ〜
十指では全然足りません…
劇 場 (2019.9.12)
2000人は収容できる広さ
舞台の上では
人々を惹き込む演技
華やかな歌やダンス
キラキラなミラーボールに
光をしぼり込んだスポットライト
息をもつかせずに
次々と繰り広げられて行く
非日常の世界
しんと静まる瞬間
歓声に沸く瞬間
繰り返されるその連続の中で
ふと
不思議な気持ちになる
見ているだけの観客に過ぎないのに
この劇場に今居る全ての人が
登場人物
誰一人欠けても
この舞台は成立しない…
劇場を出ても
すべてが劇場
日常と非日常を織り交ぜながら
毎日が舞台として
続いている
お試し (2019.9.5)
服を買うときは着てみたい
だから試着室へ
化粧水や乳液は
テスターで
靴も履いてみなくちゃぁ
仕事のやり方も
一つとは限らない
たまには違うやり方もありなので
順番や並べ方選び方
決めつけなくても大丈夫
可能性はいろいろ
まずはお試し
今日は
台風の余波?
いつも穏やかとはいかないね
だから
今日は今日のやり方で
明日も明日の風が吹く
生き方も
試されているのでしょう
運 (2019.8.29)
ほぼほぼ
流れに乗ってやって来た
流されてたとも言えるけど
敢えて
逆らうなんてことをしなかった
それはちょっと自主性
あっちに行く?と訊かれれば
ウンと言い
こっちに来る?と訊かれても
ウンと言う
ウンと言うのが良かった
運が良かった
運ばれて来たここの
居心地は悪くない
これからも
流れのままに
ゆだねて行こう
穏やかに続きますように
私のM (2019.8.22)
いつも風が吹くといいね
風を生み出していけるといいね
そこに居るから
手が届くから
手を伸ばさなくても
手をつながなくても
大丈夫
そっと吹く風だから
優しい風だから
分かつなんてことはない
履かなくなったあの靴は
まだ捨てずに取っておこう
いつか歩き出せるから
ここから
また一歩を
きっと歩き出すから
待ってて
季節は巡って来るから
終わりの日、だから… (2019.8.15)
あの放送が
ラジオから流れた日
そのシーンは
ドラマや映画の中で何度も描かれ
そこに至るまでの苦悩や
理解に苦しむ人々の表情や
その後の実際の記録の映像など
幾度も目や耳にし
自らの記憶は無くても
思い起こすことはできる
苦しかった戦いが終わったんだ
苦しかった日々が終わったんだ
それからの苦しさもあったのだろうけど…
終わりの日が来たんだ
だから
今がある
だから
良かったんだ
過去は消せないし
忘れてはいけない
だけど
今は
今を大事にしたいと思う
穏やかに暮らせるこの日々を
八 月 (2019.8.8)
ガガガー…
ジッジッジッ…
ガタンガタンガタン…
目を閉じて全身を耳に
横たわった身体に響いて来る
ここは?
経験の無い記憶を呼び覚ます
暗闇の中
わずかな隙間から入り込む風
匂い 湿度 空気感
まばたきもできず
身じろぎも許されず
通り過ぎる時を待つ
その数を数える
あの音が止めば…
あの風が止めば…
少しまどろんだのだろうか
先日目にしたかの地の写真
爆心地のほど近く「焼き場に立つ少年」
足は裸足
背中には息をしていない小さな弟
視線の先には何があったのか…
あの少年には未来があったのか…
首の不調のためのMRI
音の止んだ静かな部屋で
そっと身体を起こした
足元には病院のスリッパがあった
風と靴 (2019.8.1)
春のゆったりな風吹けば
足元は白いスニーカー
どこまでも歩いて行けそうな気がするから
荷物は最小限
視線は遠くの方へ
荒れ模様の風雨の中
歩きたくても歩けない
それでも勇気を出せば
一歩を踏み出せる
レインブーツが足元を守ってくれる
さよならをする時は
心の中に波風を立てぬよう
穏やかさを装って
微笑みながら更に遠くを見る
その先を信じてみよう
羽根のように軽い靴との出会いだって
きっと夢じゃなくなるから
寄らば… (2019.7.25)
寄らば大樹の陰
大樹が無い
陰も無い
何も無くて見晴らしはとてもいい
白日にさらされている気分
だけど
悪くは無い
隠れる必要も
隠すものも無い
ただ前を向いて
歩いて行こう
今からの道も
迷いはあるだろうけど
迷うことも楽しめればいいな
ガラスと星 (2019.7.18)
いつだったか
〜ガラス館という所に
行ったことがあって
いろんな商品や
カットガラスなどの
アートな作品が並ぶ中
ひときわ高級そうなケースの中に
ティアラが飾られていた
繊細な細工が光を集め
眩しく輝いていた
それぞれに値段がつけられ
それにも値札があった
全てが商品だったから
こんなにきらびやかなのに
思ったほどではなかった
……
そうか
ガラスだからか
ガラス館なのだから当たり前か
もしダイヤだったら
きっと想像もできない値段
ガラス細工は繊細
ガラス細工は壊れやすい
ガラス細工は慎重に
ぞっと優しく扱わなければ
ガラスが悪いんじゃない…
おじいちゃんもおばあちゃんも
愛犬も愛鳥も逝ってしまって
みんなお空の星になった
モノだって
命があるのだから
それを全うしたなら…
星になれたらいいな
星とガラス (2019.7.11)
星の数ほどの人の間を
作り笑いをしながら泳いでいる
ぶつかりぶつかり又ぶつかり
溺れまいと伸ばした手で
無意識に掴んだものが
人生を左右する
プカプカ浮けるようになって
回りを見渡せば
ぶつかるものは何も無いけれど
掴むものも何も無い
ただ浮いている
そしてただ流れている
広い空を見上げれば
星なのか太陽なのか
なぜかチクチク痛む胸に手をやれば
いつか砕けたガラスの欠片たちが
にじんだ涙で
キラキラ光っていたんだ
帰る場所 (2019.7.4)
誰そ彼どき
彼は誰どき
片割れどき
空には星が一つ二つ
慌てて出て来た星なのか
帰り損ねた星なのか
周りはぼんやり
輪郭があやふやな世界
見分けられないことへの不安
不確かなものへの怖れ
誰かを呼ぶ声
鳥の羽ばたき
自分の鼓動さえも…
海辺に立てば
増えた星屑たちなのか
近づく朝日のざわめきなのか
水面はカットガラスにも似て
無数のきらめきが…
寄せては返す波
あの波の帰る先
私もいつか
片割れのいるどこかへ
帰って行けるのだろうか
読書感想文 (2019.6.27)
1ページ約600字余り
160ページに余るその本を手にしてから
もう3年が過ぎようとしている
エッセイのような趣きで
何かの雑誌や機関誌に寄せた文たちを
自身の手で再編集し挿し絵も加え
1冊にまとめたものだった
2000年を目前に
書き残さねば
後世に伝えなければ
との思いで書き記して来たらしい
多感な中学生の頃の戦争体験
未だ消えぬ鮮烈なその残像を
絵筆で表現して来た元々は美術家なのだ
いや 今現在も在り続けている
その体験があるからこそ
平和や自由の大切さ尊さを
絵画に加え文字にして
多くの発表の場で
多く人たちと共有して来た
美術に取り組む姿勢
海外旅行などで会得して来たことなど
多岐にわたり記されている
読み途中のままだったのを
読み返し読み進め
ぼつぼつちゃんと
感想を伝えなければ
今もなお
精力的に活動している
私の叔父に
準 備 (2019.6.20)
さあ
準備を始めよう
今回のイベントは?
あれとあれが必要
あれも準備しなくちゃね
一つ済むごとに
ちゃんとファイリングして
また次に備える
イベントは次々に控えているから
準備だって次々にね
なにが起こるか分からないから
今日のことは今日のうち
それが
明日のため
さあ
明日の準備を始めよう
明日の次にまた明日
イベントは
毎日毎日めじろ押し
ファイルが次々に増えてます
南九州初夏の旅7句 (2019.6.13)
佐多岬最南端に風光る
薩摩路のカットガラスや土産店
開聞岳裾野広げて若葉風
向日葵と池田湖の背に開聞岳
指宿の宿のゆかたや砂蒸湯
ハイビスカス見守るフェリー根占港
そこここに日向夏あり道の駅
この季節の花たち (2019.6.6)
父がまだ健在だった頃
自分の手で植えたのだろう
庭にエンゼルトランペットがある
紫陽花の薄紫色
姫檜扇水仙の朱色
サフランもどきだろうか
ピンクの愛らしい花や
自生のドクダミの小花も加わって
この季節の庭も楽しい
エンゼルトランペットは
ここ数年
消え入りそうになっていたけれど
久々に復活して
大きな花を付けてくれた
直径15センチほど長さは25センチ近い
数輪だけどその存在感も大きい
父の居た頃よりは
せまくなってしまったけど
それでも
この季節にはこの季節なりの
花たちが
父の日も近い
空から見ていてくれると嬉しいな
コントラスト (2019.5.30)
淡い赤
優しい緑
いい取り合わせ
初夏の日差しと
畑の育ち盛りの野菜たち
光と影があって
それぞれがそれぞれを
浮かび上がらせたり
おたがいに大切なもの
白からだんだん黒くなってく
間のグラデーションだって
中間色があるからこそ
端っこが際立つ
日々の小さな出来事も
人々の良いところも
コントラストを大切にしながら
気がついていたい
対 応 (2019.5.23)
四方八方
それぞれへ
仕事関係や仲間内や身内や
時と場合など
顔の向け方
意識の向け方
一本筋が通ることも必要だし
臨機応変も求められる
人だけでは無いし
ものごとにも
自分自身にも
ちゃんと
誠意を持って
アァ良かったと思えるように
その時その時を
過ごしていかなければ
これから先も
維 持 (2019.5.16)
棚の上のような
ちょっと高い所にある物を取るとき
椅子の上に立つ
取った物の用を済ませたら
また椅子の上に立つ
上にあった物は
上に戻すのが元通り
自分は下りるのが元通り
山に登った後はまた麓へ
家から出掛けたらまた家へ
右肩上がりでも
それはずっとじゃない
下降したとしても
それも元に戻るためには必要なこと
常ある姿で居られれば
多少の変動はあったとしても
大体この辺り…
を維持できているのなら
充分
それで良し
贈り物 (2019.5.9)
新しい時代が始まった
赤ちゃんはなんでも
新しいことばかり
はった
立った
歩いた
新しい時代も始まったばかり
今から
立って
歩いて
どんな姿に成長して行くのか
赤ちゃんの成長を
楽しませて貰うように
見守って行きたい
新しい時代という贈り物を
貰った私たち
譲 る (2019.5.2)
引き継ぐ
受け継ぐ
受け渡す
周りに支えられたり
助けられたりしながらも
一人で担って来たものを
次の代へと…
ことを起こすには
勇気と決断と
そして行動と
大きなことでも
小さなことでも
取り組んで来た何かを
次の誰かへ
受け取った人は
守りながら
アレンジやオリジナリティも加えながら
続けて行く
続けて行って欲しい
自分だけでは限界があるから
だから
譲る
…続いて行ってもらうために
期 限 (2019.4.25)
同級生の訃報が
相次いで入って来た
同じクラスで
いつもニコニコしていたあの
穏やかな笑顔を
今でも覚えている
いつもついつい
日々の仕事や家事に追われ
あぁそれは明日やろう
あぁあれはいつか時間があるときに…
そんなことが
もうあまり許されない年代に
なってきたんだ
先々月辺りから
難題として取り組んで来たことが
期限を迎えて
過ぎてみれば
ちゃんと乗り越えられてた
その安堵を
いま感じている
計画を立てることは
とても苦手だけれど
しようとすることには
期限を設けて
一つ一つこなすことが
安堵をも得ることにつながる
いつかなんて言ってたら
その内すぐに
自分自身の期限が
来るのだから
それまでの時間を
意識して使わなければ
仕分けと仕訳 (2019.4.18)
日常の生活のなかでも
仕事の業務においても
いろいろなものを
片付けていかねばならず
そんなに大袈裟なことではないけれど
とりあえずは
仕分けと仕訳
名前や大きさや用途や頻度や
項目や科目や
時系列
ことがスムーズに行くための
準備と目的に応じるための
まずはとっかかり
判断と作業は
経験と効率
そして
気力体力時間は余裕をもって
まだまだもう少し
頑張って行きまっしょ
凡 (2019.4.11)
凡は
他と比べて特に際立っていない
ぼんやりしている
はっきりしないさま
おおよそ
ありふれている
そんな意味らしい
ふふって言いたくなる
実にぴったり
凡庸で居られることはありがたい
平凡で居られることは幸せ
明日も
そんな一日でありますように
肝 (2019.4.4)
どーんと
肝の座った人になりたいなァ
いつもついつい
おたおたしてしまうのでね
明日
難題の一つに片が付く
結構やりきった感はある
肝を据えて
取り組んで来たとの
自負も多少はある
でもそれで
本当になんとかなるのか
結論というものがあるのか
そこに達しているのか
不安は尽きず…
その辺りが
肝が小さいなァ
それにまだ
二つの難題は残っていて
動いているものと
静観し続けているものと
慌てない慌てない
肝に銘じて
ただただ
見守ることに徹しよう
道 筋 (2019.3.28)
立つのか立てるのか
付けるのか作るのか
見つけるのか見極めるのか
今まで歩いて来た道にも
道筋は
あったのだろう
ここまで来れたのだから
それは
それで良かった
今からの道は
どれだけの距離があるのか
分からないけど
歩けるだけは
歩いて行かなければ
道筋を
探りながら
辿りながら
自分の足で
自分を励ましながら
YELL (2019.3.21)
いつものこの季節
卒業して行く人
旅立って行く人
巣立ちはそれぞれのタイミングだけど
やはりこの季節
次のステップは
どこなんだろう
どんな世界が待っているんだろうね
今このときは
今しかないから
しっかり踏みしめて
しっかり噛みしめて
そして
次の段階へジャ〜ンプッ!
ずっとここに居る人にも
新しい季節は誰にでも
必ずやって来るから
だから
みんなにYELLをおくるョ
みんな頑張れ〜!
みんな頑張ろうね〜
この頃のこと (2019.3.14)
あの日から8年が過ぎた
あの映像が何度も流れると
遠い地にいても
胸が痛み切なくなる
当事者の方たちは
どんなに辛いことか…
強く生きてと
ただただ願うことしか
できないのだけれど…
難題が1つ増えて3つになった
1つめは期限付きなので今を頑張る
2つめはどうすることもできない事なので
行方を見守る
3つめは今は静観
来月から動き始める
どうなるのか分からない事には
不安が付きまとうけれど
小さな事だ小さな事だと言い聞かせて
過ぎ去るのを待つ
ここしか知らず
ここで生きて
多分これからも
ここと共に在る
難題が襲って来ても
難題に見えているだけ
ここに居られることは
ありがたい事だと
それさえも
いつかは通り過ぎて
過去になる
坂道と階段と (2019.3.7)
この町は坂の町
我が家は結構上の方
行きはよいよい帰りは大変
小中高の通学も
子供の保育園の送迎も
どこへ出かけるのもずっと徒歩
車に乗るようになってからは
あまり関係なくなったけれど
家族で毎年行ってたお花見は
山の中腹の水源地
そこまでには約200段の石段
10段くらい上っては振り返り
父母より先に着きたくて
駆けるように上ってた
いつの間にか
立場は子供たちと逆転
家の中の階段も
日に数度は上ったり下ったり
時には途中の窓から
空を眺めたり
思い出の中にも
日常の中にも
階段も坂道も欠かせない
早い桜はもう咲き始め
約10qの坂道山道を歩く健康ウォーク
それまでに
もっとせっせと
坂道と階段と
上ったり下ったり
歩数を稼いで
鍛えておかなければ
開催の日ももう近い
方 法 (2019.2.28)
何をするにしても
それなりに
何かしらの方法はある訳で
毎回
直面するそれぞれのことに
素直に
真摯に
前向きに
方法を模索して
乗り越えたりやり過ごしたり
今日も
ちゃんと向き合って
地道に努力して
なんとかこなした(…つもり)
なのに
更なる難題を二つも突き付けられた…
どうしよう…
でもきっと
なんとかなるはず
マイペースともいう
地道な努力
やっぱり
それしか無いんだものね
私にとっての方法は
穏やかに健やかに (2019.2.21)
震度6の地震
数年前にもろに体感した
驚きと不安とどうしようも無さ
その後も
地鳴りがし余震を繰り返し
落ちつかない日々が続いた
だけど
そこに生活があるのだし
身を委ねるしか無い
どこに居ても
絶対に安全なんて無いし
万全の備えもできる訳じゃない
地面の下にはエネルギーがあり
地球は生きているということを
再認識させられるばかり
今日
Tちゃんが遊びに来てくれた
生後5ヶ月
初めは眠そうだったけど
ちょっとあやすとニコニコしてくれた
首もすわり表情もより豊かになって
成長著しい
身体の中には
エネルギーが満ちている
人も地球も
穏やかに健やかに
存在し続けて欲しいと願うばかり
コンビニ弁当 (2019.2.14)
24時間営業のコンビニは
午前零時も零時2分も関係なく
何かを買おうとする人は店を訪れ
スタッフは普通に働いている
ずっと明かりは灯っている
帰りが遅くなった日
夜ご飯どうしよう…
そんなときはコンビニ弁当
棚に2つでも3つでも
残っていればありがたい
9時10時なら頑張って作る
でも11時を過ぎてしまうと
コンビニの明かりに誘われお世話になる
帰ってチンすれば
すぐに温かいご飯
なるべく割り箸は貰わず
自宅の箸を
そういえば
子供の頃に使ってた箸には
上の方にこけしの人形が付いていた
コンビニなんか無い時代
母の手作りの夕食を食べていた
口に運ぶ日常のご飯にも変遷はある
今は時間の使い方は人それぞれ
遅くなった日は
強い味方コンビニ弁当
それもあり
そんな時代を私も生きている
どこかへ (2019.2.7)
夜中も眠らない国際線ハブ空港
午前零時2分だって
飛行機は飛び立つ
次のどこかへ向かう人たちは
乗り換えの搭乗口へと
ターミナルは
昼間ほどの喧騒は無くても
それでも
スタッフや乗客
人が途切れることもない
飛行機は
時空を超え
乗客を別のどこかへと運んでくれる
眠りの国に居る幼子を抱いた親も
どこかを目指している
子供の手には
小さなくまの縫いぐるみ
どんな夢を見ているのだろうか
目が覚めれば
そこには
どこか知らない世界が待っている
ちょちょいのちょい (2019.1.31)
えっ?
午前零時二分?
真夜中なの?
その時間は
…宵の口
夫はテレビのチャンネル行ったり来たり
ほか約一名もネットサーフィンやLINEに
忙しい
台所の片付けやお風呂の準備
私はまだまだ座れない
日中がデスクワークだから
そんな時間も嫌って訳じゃない
立ってウロウロが
きっと身体をほぐしてる
おまけのついでで
何やらごそごそ
梅干しほぐして練り梅に
出し昆布刻んで佃煮に
後片付けしながら
ちょちょいのちょいのひと仕事
さてさて
実家で見つけたン十年前のお人形さん
私が遊んだお人形さん
今も足を曲げれば座れます
棚からこちらを見てるので
新しい服でも縫ってあげましょう
ちょちょいのちょい
えっ?
あれからもう一時間以上も過ぎてます
まだまだ宵の口
…でいいのかな
まな板の上の (2019.1.24)
三度の食事の支度は
嫌いではないけど
好きというほどでもない
冷蔵庫の中の食材を
適当に取り合わせて献立を決める
まな板の上で千切りやみじん切り
頂き物のかぼすがたくさんあったので
マーマレードを作ろうと
まな板の上でせっせと薄切りに
毎年冬の恒例アップルパイ
りんごは薄いくし型に
好きですることは案外楽しい
まな板の上の作業は
調理の始まり
さてさて出来具合は?
今朝の私といえば
月いちの歯医者の予約
診察台を倒されて
点検だけで済めば良いけれど
また何か発見されたら
治療開始なんてことにもなりかねず
まさに
まな板の上の鯉
の心境でありました
力を抜いて (2019.1.17)
化粧…
外に向ける気持ちを作るための
ヒトによっては
武装ともなるのだろうか
私にとっては
…防備のようなもの
だから
小さな手鏡くらいでちょうどいい
ちょっとそこまで
くらいな気持ちで
ここへ来て
後もう少し
そんな気持ちで
今を生きている
重い鎧は無い方が生きやすい
だから
こんな気持ち
なんとか伝えたい
久しぶりに
手紙でも書いてみようか
細い身体で
気を張って
がんばり過ぎてた
あの友に
すくっと (2019.1.10)
毎年
今年こそは
と思う
何が?って
何を?って
そこのところは
余りつっこまずに
不器用なのは
もうこのトシなのだから仕方ない
よくばらず
できることをそれなりに
そして
気持ちだけは
すくっと
立つことも
歩くことも
成すことも
すくっと
を
目標に
新春五句 (2019.1.3)
天草の干潟に初日の波寄する
普賢岳初日の空を仰ぎをり
有明海輝く夕陽は初陽なり
熊本の地の神鎮めむ初茜
ミルクロード頭上は冬のカシオペア